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おもちゃ

インタビュー

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今年2月、ドイツのニュールンベルクのおもちゃショーでデビューした、小松和人さん。
現在、将来有望な23歳。二人のお子さんを持つ父親でもあります。
今月はそんな小松さんの仕事場を訪ね、お話を伺いました。
 
おもちゃのこま〜む 小松和人さん

「木型職人の息子がおもちゃ作りに」
僕の家は、三代前から続く「木型職人」の家。「木型」と言ってもわかる人は、あまりいないでしょうね(笑)。木型というのは、鋳物を作る時に使う木製の型です。僕の住むここ川口は、鋳物の町工場の多かった地域なので、僕の家のほかにも結構木型を作っている職人さんの家があったんですよ。でも、今はやめられてしまったところが多いようですが…。

結婚するまでは定職に就いていなかったのですが、結婚したら定職につかなくてはと思い、木型職人である父の元で働き始めました。木型作りは、機械にあまり頼ることなく、そのほとんどを職人さんが腕一本で仕上げるもの。木型の善し悪しは、職人の腕次第と言うわけです。ですから、熟練した木型職人さんの作った木型は、本当に芸術的な出来映えです。

でも、僕自身は、高度な技術を駆使して図面から作り上げる「木型」そのものに、心の底から興味を持つことができなかったんです。『何かもっと打ち込めるものがやりたい』そう思っている時に、長男が誕生。いつも木型を作っているその場所で、僕は長男へのプレゼント「三輪車」を作り始めていました。

木型を作る時には、1/100mmというような、精密な技術を要求されますが、三輪車作りにはそのような技術は必要ありません。けれども、自分の思い通りのものを完成させるまでには、かなりの時間を費やしました。初めての図面なしでの制作。完成した時の充実感と、それを見て喜んでくれた家族の顔は今でも忘れられません。

三輪車を完成させた時にはもう、「木のおもちゃを作ろう!」と心に決めていました。でも、実際に仕事として成り立たせるまでには、かなりの時間要しましたが…。

プロフィール


2003年2月
ドイツ・ニュールンベルクの
おもちゃショー
『International Toy Fair』に出展

2003年5月
おもちゃのこまーむ設立
http://www.comaam.jp/toytop.htm

長男へのプレゼント「三輪車」

子どもはいろんな遊びをした方がいい
子どもはいろんな遊びをした方がいい


「子どもはいろんな遊びをした方がいい」
うちには2歳の男の子と、7ヵ月の女の子がいるのですが、なかなか子どもといっしょに遊ぶ時間が作れなくて(笑)。長い時間子どもと遊ぶことが難しいので、ちょっとした時間を見つけて遊ぶようにしています。それから、休日は必ずいっしょに過ごします。時には試作品のおもちゃを使って子どもたちと遊び、その様子を観察しながら、後で手を加えることもあります。

自分も親になり、そして、おもちゃを作るようになって、子どもの遊びについて考えることが多いのですが、『子どもたちは本当は遊びをよく知っているのに、親が遊びを決め、制限してしまっているのでは?』と思うことがあります。僕自身も『子どもはいろんな遊びをした方がいい』と思っているにも関わらず、長男に買い与えるものは、車だとかになってしまう。

ある時、僕がおもちゃの展示販売をした時に、「プルトイ」(車や動物などにひもがついていて、そのひもを引っ張り動かして遊ぶおもちゃ)を買われた方がいたんです。お母さんがそのおもちゃを子どもに渡すと、子どもは握り手の部分を口に入れしゃぶり始めたんです。すると、お母さんはそれを取り上げて「違うよ、こうやって遊ぶんだよ」と、子どもにひもを引くことを教えていました。

でも、僕はそんなことする必要はないと思うんです。子どもにとっては、ひもを引いて遊ぶよりも、おしゃぶりのようにした方が心地よく、楽しい。それを親が本来の遊びじゃないととがめてしまうのは、とても悲しいこと。

僕が子どもの頃は、公園や小学校の校庭で野球をしたり外で遊ぶことが多かったですね。それから、父親の仕事場にある破材を積み上げたり、図工の作品を作ったりしてました。TVゲームもやりましたよ。でも、「じっと画面だけを、何も考えないで眺めている顔が嫌い」と両親は嫌っていましたね。今、親になってみて、両親の考えもよくわかりますね。

TVゲームのように、出でき上がったストーリーをなぞることを、僕は「遊び」とは思っていません。TVゲームなどは、子どもたちがゲームに遊ばれてしまうんですよね。子どもは「遊び」の中からいろいろなことを学びます。それは、子どもだけでなく、大人も同じかもしれない。だから、僕は、遊ばれてしまうことのないおもちゃ、純粋な「遊び」を生み出せるおもちゃを、子どもたちに届けられればと思っています。

考えはいつも「作家」ではなく「メーカー」

「木のおもちゃ」なんて業界があることすら知らず、自分一人で一から始めたおもちゃ作りですから、「おもちゃ」ができ上がるまでには、かなりの時間を要しました。木だって、どんな木を使ったらいいのかさえ、わからなかったんですから(笑)。ヒメコマツ、ヒバなどいろんな木で試して、『コレだ!!』と思ったのが「ブナ」でした。後で、おもちゃのカタログを見ると、ほとんどの木のおもちゃがブナで作られているんですよね。あまりの無知さに、自分でも笑ってしまいました。

「コレだ!!」と思った木に出会えて、ホッとしたのもつかの間。素材の仕入先がわからず右往左往。やっと商品ができたかと思えば、販売店を探す営業をする人もいない。契約が取れても、商品の製作が間に合わない。毎日、格闘しています。

今は、一部のパーツ以外はパッケージも含めほとんど僕一人で作っていますが、夢は、「世界一の木のおもちゃメーカー」になること。ただ、メーカーといっても大量生産で品質を落とすようなことはしたくありません。何よりも安全性を第一に考え、その上で楽しいおもちゃを高品質で、消費者が納得できる価格で提供していきたいと思っています。ですから、工場に発注する時は、自分が作っているのと同じかそれ以上の品質で商品が仕上がるように今から働きかけています。

自分勝手な思いの詰まった「作品」ではなく、おもちゃで遊ぶ立場、おもちゃを売る立場から考えた「商品」を作り続けたいですね。規模や売上だけでなく、「いいものを常に提供しつづけられるメーカー」。いいものを常にとなると商品、価格、品質、安全、遊び、継続、とかなり多くのものが必要となりますが、それがすべてできたなら「世界一のメーカー」になれるのでは? と思い、今日もそれに向かい走り続けます。



考えはいつも「作家」ではなく「メーカー」


取材を終えて
「木には目がある」というのは知っていると思いますが、 「柾目(まさめ)」「板目(いため)」ってご存知ですか? 小松さんに教わったのですが、 年輪に対して、垂直に木を切り出すのを「柾目(まさめ)」といい、逆に平行に切り出すのを「板目」というのだそうです。 柾目だと木目はストライプになり、板目だと、タケノコみたいな模様になるんです。

小松さんのおもちゃは、木の温もりが感じられる優しい仕上がりが魅力。 もっと多くの方々に知ってもらいたいです!  これからの活躍を期待しています。
木には目がある

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