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今回のインタビューは、「そのおもちゃ安全ですか」の著者の深沢三穂子さんにお話を伺いました。
プラスチック製品に含まれる化学物質の危険性について、わかりやすくお話していただいたので、ぜひ、じっくりとお読み下さい。
そのおもちゃ安全ですか 深沢 三穂子 さん
――深沢さんがプラスチックのおもちゃや化学物質に関心を持たれたのは、いつ頃ですか。

私がおもちゃや食品などに使われている化学物質に強く関心を持つようになったのは、第1子を妊娠し、出産してからです。こどもを産む前も、少し関心はありましたが、妊娠、出産を機に、環境、食べ物などの安全性が急に気になるようになって。

妊娠後おもちゃを買おうと、スーパーのおもちゃ売り場へ行ったら、どぎつい色や冷たい感触のプラスチック製のおもちゃばかりが並んでいて、化学的知識なんてまるでない、フツーの新米ママだったんですが、「こんなおもちゃばかりでいいの?」と頭の片隅で疑問に思っていました。

それから数年後、こどもがプラスチック製(ABS樹脂製)のおもちゃのブロックをオーブントースターに入れ焼いてしまい、猛烈な黒煙と異臭が台所中に充満してしまったことがあったんです。プラスチックの恐ろしさを目の当りにした、忘れられない出来事です。それ以来、プラスチックのおもちゃへの不信感が募り、調べはじめるようになりました。


そのおもちゃ安全ですか そのおもちゃ安全ですか
シリーズ安全な暮らしを創る 12
深沢三穂子/著 コモンズ 1,470円(税込)
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プロフィール
深沢 三穂子 さん
(ふかざわ みほこ さん)


1953年千葉県生まれ。
「見直そう!こどものおもちゃ」実行委員会呼びかけ人。

地域の市民運動や「止めよう!ダイオキシン汚染・関東ネットワーク」「塩ビとダイオキシンを考える東京市民会議」などの活動に参加。
サンプル

塩化ビニールは、すぐに使用をやめるべき
――一般には、プラスチックのおもちゃが良くないといわれていますが、なぜ、プラスチックのおもちゃは良くないのでしょうか。

プラスチックには、モノマー(原料)や添加剤、着色剤に含まれる、有害な化学物質が製品中に溶け出しやすいという問題があります。また、廃棄のため、焼却や埋め立てを行った後に、どんな影響があるか、明らかになっているものもごく一部です。にもかかわらず、日本で売られているおもちゃの約9割がプラスチック製。

中でも、今すぐ使用をやめるべきなのは「塩ビ(塩化ビニル)」です。塩ビモノマー(エチレンと塩素で作られた塩ビの原料)には発ガン性があり、肝機能障害や血小板減少症など、いわゆる塩化ビニル病を引き起こします。また、他のプラスティックと比べて、多種多量の添加剤・重金属を含んでいます。これらは素材にしっかりと結合しているわけではないので、溶け出してくる可能性が大きいのです。

塩ビには、加工しやすくするために、可塑剤として、"フタル酸エステル類”が使用されていますが、これは環境ホルモンの疑いがある物質です。フタル酸エステル類の代用品(アジピン酸エステル類、クエル酸アセチルトリブリル)も、安全性についてはほとんど調べられていません。

事実をよく知れば、塩ビのおもちゃなんて、こどもに与えられるものではありません。ところが、実際には、人形・お風呂用のおもちゃ・ビニールプールなど、柔らかいプラスチックのおもちゃには「塩ビ」が使用されています。

――プラスチックのおもちゃに含まれる有害物質には、ほかにどんなものがありますか。

プラスチックのおもちゃに一番使われているのは、ABS樹脂、AS樹脂、ポリスチレンなどの”スチレン系”です。しかし、ABS樹脂の原料を製造する際に使われるている物質(アクルロニトリル、ブタジエン、スチレン、残留するベンゼンやトルエン)も発ガン性があるといわれています。

ステレン系は、おもちゃのほかに、食品容器、弁当箱、保冷箱、肉や魚のトレーなど、食品関係にもたくさん使われています。また、ポリブロビレンとポリエチレンは、一般に最も安全なプラスチックといわれていますが、触媒や添加剤の問題もあり、さまざまなゴミと一緒に焼却すると、ダイオキシンを発生させる可能があります。これも完全に有害物質と無縁というわけにはいきません。こどものことを考えたら、「危険なものは使わない。疑わしきは使わず」が一番でしょう。

天然素材のおもちゃを選ぶのが一番
――STマークや、CEマークが付いていれば安心ですか。

日本の安全基準をクリアしたSTマークやヨーロッパの安全基準をクリアしたCEマークがついていると、何となく安心してしまいますが、STマークもCEマークもあくまで業界の自主検査であると認識しておいたほうが無難です。また、日本に輸入されるおもちゃは、民間の代行業者がその一部を検査するだけなので、本来は国による検査を義務付けるべきです。日本は誰もおもちゃの安全を保障してくれないので、おもちゃの安全は自分で守るしかありません。

――では、どんなおもちゃを選べばいいのでしょうか。

素材は、農薬やホルマリン漬け、防虫処理がされていない木や布など天然素材のもので、シンプルな仕上がりのものを選ぶといいでしょう。そして、質の良いものを大切に長く使うのが一番です。一部のおもちゃ専門店や生協などで、安心なおもちゃを買うことができます。こどもを守ってあげれられるのは、周囲の大人ですので、よく考えて購入しましょう。


こどもを守ってあげれられるのは、周囲の大人

木や布など天然素材のものを
――とはいっても、完全にプラスチック製品を生活から排除することは難しいですよね。

そうですね。今や化学物質が使用、もしくは混入されていないものはおそらく皆無ですので、まずは正しい情報を収集・把握した上で、可能な限り、自衛することが大事です。化学的知識がなくても、こどもを持ったら身の回りのものに、もっと関心を寄せた方がいいです。こどもは、大人の心構え、姿勢一つで、どうにでもなってしまいます。下手すれば、命の危険にもさらされることもあるかもしれません。

あふれる情報の中でそれが本当に正しい情報か、自分の眼で見きわめてください。NGOが出している情報だから、すべて正しいとは限りません。後で周囲のせいにしないでいい方法をとってほしいと思います。最後に頼れるのは自分です。自らの意思を大切にしてください。


――最後に、子育て真っ最中のお母さんにメッセージをお願いします。

今のお母さんは、どうでもいいところに過敏になっている人が多いようです。でも極端なことを言ってしまうと、食べるものや環境にさえ気を使ってあげれば、もう何もしなくていい。こどもはもって生まれた「天性」があるから、下手に方向付けをする必要はありません。

こどもには、「自然」が一番。自然の中にすべてがあります。休みの日には自然の中に連れ出して。キャンプや散歩でもいい。自然さえあれば、何もいりません。私がこどもの頃は何もありませんでした。ただ自然があっただけ。でもそれが何よりもありがたかった・・・。

さまざまな命をいつくしみながら、一日一日、一刻一刻を大切にし、自然に寄り添いつつ、いつの日か自然に帰りたいと思っています。
● おもちゃの安全基準・マークについて ●
■STマーク
STマーク  Safety Toy Markの略で、(社)日本玩具協会が定めた自主安全基準をクリアしたものにつけられている。認定時に、機械的・物理的特性(ケガをしない形か)、可燃性(燃えやすい素材か、使用してはいけない材料ではないか)、化学的特性(有害な物質が使われていないか)を検査。
  安全性の根拠とする1つに食品衛生法があるが、検査対象となるプラスチックの種類や試験項目も少なく、環境ホルモンなどについてもほとんど考慮されていない。
■CEマーク
 ヨーロッパ、EU諸国で共通に定められている安全規格「EN71」を100%クリアしたものつけられている。きちんと安全基準を満たしていることが原則だが、自社検査でもマークがつけられるので、安全基準を満たしていないものでも付いてる可能性がある。対象年令や使用目的など、様々な角度から玩具の安全性については検査されているが、機能や遊びの価値、環境アセスメントの基準はない。中には、無意味・無価値なおもちゃ、環境を害する使い捨ておもちゃも含まれている。
■スピルグート
 おもちゃの安全基準の中では、一番厳しいといわれている。ドイツのスピルグートというNPOが認定しているもので、、「EN71」の基準を満たしているほか、対象年齢・想像力・周囲の世界の体験・遊びの多様性・素材と加工・デザイン・形と色・大きさと重さ・数と量・構造と仕掛け・耐久性・安全性・エコロジー・価格の13項目で評価。

深沢さんに聞く、おもちゃ選びのポイント
(1)天然素材のものを選ぶ
木や布など天然素材のおもちゃがベター。
(2)シンプルな仕上がりのものを選ぶ
同じ木でも農薬やホルマリン漬け、防虫処理がされていないものがベスト。
布も化学薬品処理をされているものがあるので注意してください。一度合成洗剤ではなく石けんなどで洗うとより安心です。
(3)天然素材のものを選ぶ
余計な着色がされていないもの、接着剤が使われていないものがおすすめ。
(4)いいものを長く使う
おもちゃは量より質。飽きのこない、いいおもちゃを長く使うのが一番です。
(5)買う場所を厳選する
一部のおもちゃ専門店や生協で、安心なおもちゃを気軽に買うことができます。
そのおもちゃ安全ですか そのおもちゃ安全ですか
シリーズ安全な暮らしを創る 12
深沢三穂子/著 コモンズ 1,470円(税込)
プラスチック製おもちゃに含まれる塩化ビニルなどの化学物質の危険性やおもちゃの安全基準の問題点や、プラスチックのおもちゃの多くを製造する中国の状況、体にやさしく安全な木のおもちゃの紹介などがわかりやすく書かれています。 こどもにおもちゃを買い与える人、両親、祖父母、そして、幼稚園や保育園の先生方にもぜひ、読んでいただきたい一冊。
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